フォートレス・ミリブロ出張所

皆様ご機嫌麗しゅう。FORTRESS WEB SHOPのタナ・セガールでございます。


▲FORTRESS塾長（※世間一般でいうところの店長です）ことドラゴンヘッド伊藤より、『サイドアームのKJ WORKS製グロック19のグリップをなんとかせえ！』という業務命令が下りました為、またしてもチマチマとグリップリダクションを施しましてございます。

今回は製作工程をある程度写真に納めながら作業を致しましたので、ご参考までに順を追ってご紹介したいと思いまする！




▲当たり前ですが、まずはフレーム周りを分解し、余計な部品が付属していない状態に剥いてしまいます。
外したパーツは紛失を防ぐため、100均に売ってるタッパー（フタつき）などにまとめて放り込んでおくと便利。




次に用意するのが画像の道具たち。アルミ製の小型定規/ケガキ針/Pカッターであります。




▲これらの道具を使用して、スティップリングを施す範囲に沿ってガイドラインを彫り込んでいきます。線の幅はおよそ0.3mmくらいでしょうか？
このようにあらかじめガイドラインを引いておくと、加工範囲が分かりやすく、綺麗に仕上がります。




▲次はグリップ周りのモールドを一皮むいてしまいます。この段階で下地を平滑に仕上げておく事で、スティップリングを施した後の掌へのあたりの違和感を無くすわけですね。
今回はKJのメーカー刻印などは全部消してしまえとの指令でしたので、結構容赦なく削り込んでおります。




▲ここで使用するのが画像の道具であります。ハンディサンダー/プロクソンのハンディリューター（荒削り用ビット装着）/スポンジペーパー（ミディアム）/ナイロンブラシ（削りカス落とし用）。




▲御覧の通り、元のモールドがほぼ完全に消えるまで、魂込め、フルパワーで、ダダ！ダダ！ダダ！っとひたすら削り倒していきまする。（作業BGM『神魂合体ゴーダンナー!!』 杉田智和の替え歌/猥歌バージョンでも可。）




▲フロント周りも同じく、モールドを削り落としてツルツルに。ただKJ製グロックのフレームは思いのほか肉厚が薄いところ（マガジンキャッチの周辺など）があったため、実を言うとはんだを当てた時に見事に穴が開いてしまいました。
皆さま、くれぐれもお気を付け下さい。（まあABSのフレームなら、なんとか修正が利くんですけどね。）




▲さあここからが、いよいよ半田ごてを使ったスティップリング作業であります！小生は半田ごての先端をはずして銅線を剣山のように束ねたもの（上の画像）に差し替えたものを使用しております。
使用する銅線の太さによってスティップリングのパターンを荒目/細目と調整できるので、お好みに合わせてお選び下さいまし。




▲あらかじめ入れておいたガイドラインにそって、まずは外周部分からスティップリング開始！加工面に対して半田ごてのチップを垂直に当てるようにすると、パターンが揃いやすいです。
なおABS素材に半田ごてを当てると、結構な勢いで有毒な煙が立ち上りますので、部屋の換気を良くしてくれぐれも煙を吸い込まないように作業しましょう！




▲先述のフレームに穴が空いちゃった部分については、手持ちのABS板の細片を該当箇所にあてがって半田ごてを当て、溶着させて塞いであります。ごぢら肌にしたおかげで、補修か所もあんまし目立たずに済みました。
これで一応スティップリング作業はあらかた完了なのですが、このままでは表面がケバ立ちすぎて掌がもみじおろしになってしまいますので、更に仕上げを施します。




▲用意するのはコレ！ナイロン不織布製の研磨パッドであります。120番の一番目が粗いヤツですね。
ホームセンターでサビ/塗料落とし用として売られている製品ですが、これで加工面をこすって表面のケバを落としていくわけです。




加工面の窪んだ部分は、スチールブラシでこすってやると適度に艶が消えてエエ感じに。棒の先端に球形の砥石が付いた道具は、ドールのヘッドにドールアイを組み込むときに使用するもの（VOLKS製）で、コイツでマグキャッチ周りにインデックス加工を施します。
黒い握りのセラカンナは、大きなバリを落とす際に威力を発揮します。




▲一通り表面をならし終ったら、凹部分に溜まった削りくずをブロアーで吹き飛ばします。ブロアーが無い場合は水洗いでもOK！
最期にシリコンオイルの沁みたボロ布で表面を軽く磨いてやると、落ち着いた色味になります。




▲バラしたパーツを元通り組み直して、ハイ完成！昨夜帰宅してからの作業だったため、完成した時点で時計を見ると午前2時をいくばくか過ぎておりました。
う～ん、死にそう！




▲いや～自分の持ち物ならともかく、人様の銃をいぢくるのは緊張しますねえ。
なにはともあれ、これからスティップリングに挑戦しようという方々のご参考になれば幸いでございます。



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以上、『小ネタ』でございました。

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