フォートレス・ミリブロ出張所

皆様ご機嫌麗しゅう。FORTRESS WEB SHOPのデメジエール・ソンネン少佐（意味不明）こと、タナ・セガールでございます。

今回は一見ありふれた45ガバに見えながら実はフェイント的に10mm口径であったりする製品をご紹介したい所の今週のお題はコチラ！↓

▲『MGC　コルト・デルタエリート　フィクスドガスガン』
ウィルソンLE等に代表されるMGC製フィクスドガスガン・ガバメントシリーズ中、一番素ガバに近い外観を持つモデルとして最初にリリースされた製品であります。
簡単に言えば、コルトガバメントMK-IVシリーズ80の10mm×25口径バージョンですね。




▲実銃は1980年代後半、経営ジリ貧に陥りかけていたコルト社が、ちゃちゃっと作れるガバメントの焼き直しとしてリリースした、エリートシリーズと呼ばれる一連の製品の一つであります。
このデルタエリートの他にも『コンバットエリート』（フレームがステンレスなだけのガバ）、『スーパーエリート』（口径を38スーパーにしただけのナショナルマッチ）などがラインナップされておりました。




▲エリートシリーズの中でもデルタエリートは比較的売れた部類に入るようで、発売当初は米国内でバカ売れしたとか言う話も聞きます。同じ10mm口径のブレンテンがセールス面で大ゴケしたのに対し、オーソドックスなM1911をプラットフォームとしたことが功を奏したようですね。
ただ10mmAUTO弾自体、ハンドガンカートリッジとしてはあまりに強力過ぎた（パワーファクターは357マグナム以上）面も有り、銃の破損や故障が頻発。『こりゃアカンわ！』という事で、ほどなくして息の根が止まりました。




▲とはいえ、スライド側面の独自刻印や、赤い三角マークメダリオン入りのグリップは問答無用にカッコええと小生思っちゃったりしております。
実銃は厚ぼったいラバーグリップがデフォルトですが、MGC製はフルチェッカー仕様のプラグリが標準装備されております。後に純正オプションとしてラバーグリップも発売されましたが、なんか実銃用グリップよりもいい出来だったりします。




▲口径以外にも以外とノーマルガバと差異のある外観で、ハンマーはコマンダー系と同デザインのリングタイプ、サイトは後にシリーズ80系ガバの標準仕様となる背の高いタイプとなっております。
ホワイトドットも入って、シリーズ70までのつぶれあんまんのようなサイトに比べれば格段に狙い易くなっております！




▲フィクスドガスガンという事も有り、トリガーはダブルアクションにアレンジされているのですが、ハレットアクション（ハンマーレットオフの略）と呼ばれるMGC独自の機構を採用。外観上はハンマーが常にコックされた状態となっており、トリガーを引き切るとダウンするという疑似シングルアクションとなっています。
ダブルアクションオンリーというハレットアクションの構造上、ロングトリガー仕様の機種でないとモデルアップできないのが珠に傷。




▲同時期のMGC製フィクスドガスガン同様、マガジンの全長が長いのが特徴。このころのMGC製ガスガンは、トリガーに連動してインナーバレルが後退し、マガジン上部とコンタクトしてチャンバーにBB弾を送り込むという機構を採用しているので、必然的にこうなる訳でございます。




▲今回ご紹介した製品は、中古買取にて当店に入荷してきた物であります。その昔遊び倒して、手持ちのデルタ君がどっか行っちゃった小生、これ幸いとばかり身請けしようと画策致しましたが、気付いた時には既に売れておりました！
どうも近所に、小生と同じ酔狂な趣味の持ち主が潜伏していると見た。お買い上げ、どうもありがとうございます！（半泣き。）



それではまた、『秘宝館』にてお会いしましょう！