2015年07月10日

『変態銃バンザイ』!

皆様ご機嫌麗しゅう。FORTRESS WEB SHOPのタナ・セガールでございます。

『変態銃バンザイ』!
▲小生が当FORTRESSに入社する以前、まだ一常連客だった時分に店頭で購入したTANIO-KOBA製ガスブローバックハンドガン『VP-70M』がひょっこりと出て参りました為、久々にぶっ放してみようかいなとマガジンにガスを注入し、おもむろにトリガーを引いてみました所、何やら頼りない感触と共に作動不良が発生。
嫌な予感に苛まれつつブリーチ周りを分解してみたところ、案の定というべきか、ピストンカップが経年劣化でボロッボロになっておりました!



『変態銃バンザイ』!
▲そもそもVP-70とはどんな銃じゃいな?という方もおられるかもしれませんが、ドイツの名門銃器メーカーH&K社が1970年代にリリースした廉価な自動拳銃でありまする。
VPとはVolks Pistole(フォルクス・ピストーレ)の略称で、ドイツ語で国民拳銃みたいな意味になりますね。



『変態銃バンザイ』!
▲源流をたどっていくと、第2次大戦末期、ドイツで計画されたフォルクス・シュトゥルム・トルッペ(国民突撃隊)、要するに女子供や老人といった銃後の国民を総動員していっちょ本土決戦かましたろかい!という悲壮感溢れる作戦に行き当たります。…まあ、日本もあんまし偉そうなことは言えないか。
前線の兵士にすら装備が足りていなかった状況下で民兵組織にまともな兵器など支給できるはずもなく、逼迫した生産体制下でもなんとか量産が可能な省力化/簡易兵器が数多く立案されました。
国民拳銃の開発もその一環ですね。



『変態銃バンザイ』!
▲一連のフォルクスバッフェンの開発にはマウザー(モーゼル)やヴァルター(ワルサー)等、名立たる銃器メーカーが参加しておりますが、ドイツが割と早々に連合軍に降伏してしまった為、国民突撃隊計画自体が実施されずに終わりました。幸いなことに、というべきでしょうか。
まあ、この計画で企画された国民拳銃の現代版(※70年代当時)として開発されたのがVP-70という訳ですね。



『変態銃バンザイ』!
『予算の乏しい途上国の軍/警察向けに安価で供給できる拳銃』というコンセプトで開発されたらしく、構造の簡略化と生産コストの低減を追求した設計が特徴。スライドはシートメタルのスタンピング成形、フレームは強化プラスティック製、撃発機構はストライカー方式でトリガーメカはダブルアクションオンリー、9mmパラ口径のくせに作動はストレートブローバックという徹底ぶりであります。
一方性能面での評価はあんまし芳しいものでは無く、セフティが要らないくらい重たいトリガープルや、ストレートブローバックで無理やり作動させるためにライフリングの谷部を異常に深くしたバレル(ガス抜きの為)などの要因により、命中精度も劣悪だったとか。

さすがにそれでは売りもんにならないという事で、軍用バージョンであるVP-70Mは専用のホルスターストックと組み合わせる事で3点バーストが可能なマシンピストルというセールスポイントが与えられました。作動方式からくるエネルギーのロスで9mmショート弾並みに低下してしまった威力を補うという目論見もあったとかなかったとか。



『変態銃バンザイ』!
▲人気ホラーゲームバイオハザード2がリリースされた当時、このVP-70Mが主人公の一人レオン・S・ケネディの愛銃として登場したことが、変態銃好きなガンマニアの間で大いに話題となりました。パワーアップパーツのストックと組み合わせると3点バースト射撃ができるところも、ちゃんと再現されえましたねえ。
この頃はVP-70のトイガンといえば旧MGC製のモデルガンくらいしかありませんでしたが、当時すでに絶版となって久しく、中古市場でメチャクチャ値段が高騰していた覚えがございます。それまではほとんど見向きもされてなかったのに、もうっ、みんな現金なんだから!
…すんません、小生も当時MGC製VP-70を探しまくった一人です。結局手に入りませんでしたけど…。



『変態銃バンザイ』!
▲んでもって話をタニコバ製VP-70Mに戻しますが、この銃がブローバックガスガンとしてリリースしされた当時は本気で狂喜乱舞でありました!現在のガスブロハンドガンに比べて撃ち応えはややマイルドですが、確実に作動する3点バースト機構は今見ても良く出来ていると思います。
あっそうそう、破損していたピストンカップは、あっさりと純正部品(それも割れにくい材質に変更された改良型)が入手できました。本体は結構前に絶版になってるはずですが、パーツは今でも作られてるんですねえ。
パーツさえ手に入れてしまえば、あとはブリーチ周りバラして5分とかからず組み込み完了であります!



『変態銃バンザイ』!
▲ストックの付け根に設けられたセレクターレバーを操作する事で、セミオートと3点バーストを切り替える事が出来ます。バーストモードの際には上部に露出したレバーが後退するスライドに押し込まれる事で発射弾数がカウントされ、3発まで発射されたところでサイクルが停止するようになっています。
ちなみにタニコバ製VP-70Mは、スライドが前期型を、フレームが後期型をそれぞれモデルアップしており、バイオ2に登場したバージョン(前期型)とは仕様が異なります。(一応実銃も過渡期にはこのようなモデルがあったそうです。)
反響があれば前期/後期両バージョンもそれぞれモデルアップするつもりだったそうですが、残念ながら立ち消えになっちゃいました。



『変態銃バンザイ』!
▲極端なUの字型をしたトリガーは、他の銃では見られないデザインですね。実銃はダブルアクションオンリーですが、タニコバ製は作動性を重視してシングルアクションにアレンジされています。
ただしトリガープルが異様に粘っこく、かつストロークも長めに設定されており、ある意味VP-70のトリガーフィーリングがリアルに再現されているのかも。

現行のブローバックメカでリメイクしたら、メチャクチャ快調でハードリコイル仕様のVP-70が作れそうですが、東京マルイさんかKSCさんあたり、ちょこっと血迷ってみませんか?
SYSTEM 7エンジン搭載で外観もめっちゃんこリアルなKSC製VP-70M(※初期型)とか出してくれたら、小生鼻血ブ~!ものなんでございますががが!



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Posted by フォートレスWEBショップ  at 21:00 │Comments(2)フォートレス秘宝館スタッフ自己満足

この記事へのコメント
MGCのカタログで知ってるだけだったので、タニオコバのガスブロを見たとき、そのノペペっとした大きさに驚きました。
メッキ仕上げの金属製アウターバレルがあれば買ってたと思います。
当時買わなかったのを、ちみっと後悔してます。
Posted by とーりすがり at 2015年07月10日 21:18
コメントありがとうございます!
小生もVP-70の実物を始めて手に取った時、『なんかあちこち縮尺がおかしんじゃね?』と思った物でした。
マウザーHscやH&K P9あたりとイメージの共通するシルエットだけに、余計にデカく感じるんでしょうねえ。
Posted by フォートレスWEBショップフォートレスWEBショップ at 2015年07月11日 13:21
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